2020年8月25日、青森まちかど歴史の庵「奏海」の会は、青森市議会議長長谷川章悦氏に、指定管理者に委託管理させる今のやり方を改め、学芸員をきちんと配した青森市直営の登録博物館を建設するよう、陳情に行ってきました。

学芸員がいない博物館等は、入館者に対して専門的な説明はできませんし、市民から寄贈を受けた資料の専門的管理・活用などができません。また、他館からの展示資料を借用する場合も、資料の取り扱いや展示方法等について専門的訓練を受けた学芸員がいないと不可能な場合が多いのです。したがって博物館等には、継続して資料の管理や活用に当たる常勤の学芸員配置は必須です。

陳情の様子

陳情の様子

 

直営登録博物館の設置に関する陳情書

2020年8月25日

青森市議会議長 長谷川 章悦 様

陳情者 住所 青森市本町2丁目1番10号

氏名 青森まちかど歴史の庵「奏海」の会

会長 相馬 信吉

氏名 青森まちかど歴史の庵「奏海」

庵主 今村  修

陳情趣旨

青森市の歴史は、1625年(寛永2年)に森山弥七郎が青森開港を行った時から始まったと言われ、間もなく開港400年目を迎えようとしています。

しかし、青森市には400年の歴史や文化を伝える博物館がありません。弘前市や八戸市には立派な登録博物館が設置され、子どもたちに自分たちの歴史や文化を伝え続けています。

自分たちの生まれた街に、誇りや自信を持つためにも、その歴史や文化を知ることは大切です。

青森市は、明治以後、北海道開拓や北方への物流の拠点として、急速に発展を遂げ、全国初の公営バス運行計画や水道敷設計画、発電所建設計画など次々と全国に先駆けた事業が取り組まれた歴史があります。

また、縄文時代からの様々な文化財や歴史的文物の保管・管理、さらには調査研究・展示なども行う必要があると思います。

現在、青森市には、博物館類似施設として①青森市中世の館、②あおもり北のまほろば歴史館 ③青森市小牧野遺跡保護センター ④青森市民美術展示館 ⑤青森市森林博物館が設置されていますが、あくまでも類似施設であり、博物館法で定める①施設の基準 ②専門的知識又は識見を有する施設の長、③学芸員資格を有し、文化財の取り扱いに習熟した専任の職員が2名以上配置されていることなどの条件を満たした博物館ではありません。

そこで、400年の歴史を迎えようとしている県都青森市に、弘前市や八戸市に設置されている直営の登録博物館の必要性を訴えるものです。

陳情事項

県都青森市に、400年の歴史や文化を語り、展示・研究し、将来の青森市を担う子どもたちが、青森市の歴史や文化を学ぶことのできる、直営の登録博物館を設置されることを陳情いたします。