ここ数年で青森市の油川町では、歴史的遺構といわれる建物がなくなっています。先人が築いた建物が時代の流れと共に失われているのです。残された油川のシンボルは何だろうと考えてみました。幼い頃から野木和公園は当たり前のように存在していました。

 野木和公園のことを調べると①天然氷の製造地②津軽森林鉄道が公園内を走っていた③県の自動車試験場、青森運転免許試験場が設置されていた④合浦公園を進駐軍が占領していた時、青森市の観桜会の地としての役割があったと歴史的な場所であったことが分かりました。また野木和公園は四季を通じて楽しめる公園、来園者が植物や野鳥を観察・観賞し自然を実感できる公園として整備されていることも知りました。

 雪が解ける頃から野水和公園をウォーキングしています。野木和湖は渡り鳥の憩いの場であることが確認できました。春は桜祭り。今年は平成最後の年でもあり、4月30日にはウエディングドレス、タキシードのカップルが桜のきれいなところで記念写真を撮りたいとカメラマンと共に訪れたところにも遭遇しました。早朝は鳥の声が響いています。木々の匂い、湖に反射する景色、夕方は木々を走り抜ける風の音、夕日が沈むところが見られるのが感激です。

 あまり知られていませんが、春祭りが終わった頃から咲き始める八重桜がまた美しい。新緑を迎えるこの時期だけ発生する湖面を走る霧も感動的です。これから新緑、セミの声、日陰の避暑地、秋の紅葉といろいろ楽しめそうです。改めて野木和公は景勝地でありわが町の誇りであり、シンボルだと認識しました。

皆さん青森市の山の公園、野木和公園へぜひおいでください。(柿崎孝治:2019年6月6日木曜日 東奥日報への投稿)