パソコンの中に長い時間保存してあった詳細不明の写真群が、何かの書物で端緒を見つけ、全体が解り始めることは、誰にも経験があることでしょう。昨日、故佐藤仁先生の蔵書にあった「写真・弘前九十年」(昭和54年 弘前市役所)を見ていたら、75ページに昭和31年7月「藩祖為信三百五十年祭」の写真が1枚だけ掲載されていた!

「写真・弘前九十年」75ページ

あ!これは確か、佐々木直亮先生の写真の中にあったものに似ていると。デジタルアルバムを検索したら、類似写真が10枚ほど見つかったので、皆様にご紹介します。撮影場所は、弘前市覚仙町です。当時、撮影者の佐々木直亮先生は弘大医学部の衛生学者。弘前市役所側から南進する行列をとらえています。64年前の当該地の貴重な映像記録です。(青森太郎)

(追補)この記事をご覧いただいた鈴木大賀さんから、昭和31(1956)年8月8日発行の「陸奥新報」記事等の関連情報をいただきました。公式行事は昭和31年7月21日に行われ、その関連行事として、記事にあるような催しが行われたようです。佐々木直亮先生撮影の写真は、8月20〜21日撮影と思われます。鈴木大賀さんに感謝申し上げます。
(2020年11月10日)

矢印は行列進行方向 弘大医学部正門から北側を撮影している