青森空襲紙芝居作成プロジェクト
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第24回(完結) 寂しい疎開
2017年6月21日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
その日の夕方の五能線の汽車で私達は親戚のいる木造村に向いました。でも帰りの汽車は貨物列車で、屋根のない貨車にずっとしゃがんだままで乗って行き、トンネルの中も汽車の煙の煤で皆真っ黒になっても、誰もが無言で乗っていました。一 …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第23回 貨車で疎開
2017年6月16日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
後で聞いた話ですが、母の弟の叔父さんは、「北海道の室蘭が爆撃空襲されると思い、そこにいた叔母さんと子供達を折角青森に疎開をさせたのに、木造村にそのままいれば良かったのに、何で子供をわざわざ連れて青森に来たんだ。」と、とて …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第22回 眩しすぎる太陽
2017年6月10日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
今思うと、自分も母になり子を思う気持ちが強いので、母のくやしさ、悲しさなど亡くなった時の叔母さんの気持ちがわかるので、今でも益々悲しくなって来ますがその時は、叔母さん達が亡くなった話を聞いて、私はずっとその寺の場所から離 …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第21回 防空壕の熱さと炎
2017年6月9日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
その話を聞いた時私は、「自分は助かって良かった。」と思い、「叔母ちゃんと赤ちゃん達、死んじゃったんだ。」とだけ思いました。でも段々と時間が経つにつれて、「あの汽車で昨日一緒に来た叔母ちゃん達と、もう一緒に帰れないんだ。」 …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第20回 叔母母子の遺体が
2017年5月28日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
夜が明けて明るくなり火が消えたので、叔母さん達が避難した防空壕に来てみたら、中に入って避難した人達皆が亡くなってしまっていたそうだ。その遺体は男なのか女なのか分からず、着ている物も焼けてしまっているので誰なのか分からなか …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第19回 祖母は橋桁に避難
2017年5月22日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
叔母さん達が逃げ込んだ莨町の防空壕はもう満員だったので、70才位のお婆さんと一緒に逃げ込んだのですが、お婆さんは自分が入れないと思い、「自分はもう歳だから、この子達だけでも入れて下さい。」と頼んで、自分は堤橋にかかるどれ …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第18回 不幸な知らせ
2017年5月20日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
それから何時間か過ぎた頃、莨町に行った父が帰って来ましたので、私は「どうだった?叔母さん元気だった?」と聞くと父はそこで見た光景を話してくれました。そして「叔母さん達は防空壕から逃げ遅れて亡くなった。」と教えてくれました …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第17回 父は莨町へ
2017年5月18日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
食べ終わった後、兄は周りの様子を見て来るからと言って一人で出かけて行き、父も「莨町の親戚は大丈夫かな、うまく逃げてくれれば良いのだがな、見て来るから。」と言って出かけて行きましたが、私は又いつ飛行機が飛んでくるかと考えた …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第16回 焼跡で朝食を食べる
2017年5月16日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
暫くすると父が帰って来たので、見るとその手にはおにぎりと糠ニシンを乗せたお盆代わりの板を持っていたので、私は「どうしたの?」と父に聞くと、「釜の蓋は焼けたけど、中の米は火事で炊けていたし、樽の周りは燃えたけど、漬物石の下 …
【青森空襲紙芝居作成プロジェクト】第15回 防空壕の持ち主に叱られる
2017年4月24日 青森空襲紙芝居作成プロジェクト
父は少し周りが明るくなった頃、家を見て来ると言って一人で出て行きましたが、私と兄は疲れてしまいそこに留まっていると、突然ここの防空壕の持ち主だと言う人が現れて、「お前たちは何をしているんだ、今すぐここを出て行け!」と怒鳴 …
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