青森市長 小野寺 晃彦 殿
青森空襲を記録する会
会長 今村 修
青森市戦災者遺族会
会長 大坂 昭
空襲・戦災資料館等の設置についての要請書
日頃、私たちの活動に混かいご理解とご協力を頂いている事に、心から感謝申し上げますとともに、空襲犠牲者の追悼や平和行政に取り組まれていることに、心から感謝と敬意を表します。
今年は、新市長誕生の初年度にあたり、歴代市長が行ってきた「空襲犠牲者追悼や平和行政の推進」に積極的に取り組まれるとともに、空襲資料館の設置などに努力されることを心から願うものです。
私たちも青森空襲を風化させず語り継ぎ、再び悲惨な悲劇を繰り返すことが無いように努力致します。
つきましては、貴職に対し下記の事項について実現されるよう要請いたします。
記
1、青森空襲犠牲者追悼式など平和行政の取り組みについて
空襲・戦災の日である7月28日の青森空襲犠牲者追悼・平和祈念の式典や、平和行政を積極的取り組まれること。
とくに、7月28日には、小中学校で一斉に青森空襲の授業を行うなど平和教育充実に取り組んで頂きたい。
2、「青森空襲・戦災、復興資料館」の設置について
青森市の歴史の中で最大の悲劇である青森空襲を風化させず語り継ぐことは、青森市の責務でもあると思います。そのためには、資料を蒐集し、保存し、公開するとともに、復興の歴史を伝えることが必要です。その役割を果たす「青森空襲・戦災、復興資別館」を、設置をされること。単独での設置が困難な場合、市博物館(仮称)との併設を検討して頂きたい。
3、平和記念碑等の設置について
市の責任で、空襲・戦災犠牲者名簿の調査・作成を行い、氏名を明記した平和記念碑を設置すること。既に、東京都等では設置されています。
その際、戦後いち早く、県や市等の努力により建立された空襲犠牲者の慰霊・追悼碑である、一般財団法人「平和像管理財団」が管理する「平和像(観音像)」についても、協議・検討すること。
4、青森空襲体験者の証言集の発行について
青森空襲の最大の資料は、体験者の証言です。そのため、より多くの体験者の証言を残すことは、空襲を風化させず語り継ぐために必要です。
私どももこれまで25集にわたり、空襲・証言葉(次代への証言)を発行してきましたが、戦後71年が過ぎ、体験者の方々も少なくなりつつあり、より急がなければ体験者の方々が少なくなります。
そのためには、青森市が体験者の証言集を発行することであり、市の取り組みを要請致します。
5、戦災で焼け残った建造物を保存管理し、活性化の資源として活用を図ること。
戦災で焼け残った建築物が次々と取り壊され、残されているのは県立郷土館や蓮華寺など数少なくなっていますが、これらは貴重な歴史的遺産であるとと共に、大きな観光資源でもあり、保存し活用する必要があると思います。
とくに、青函連絡船可動橋などは、貴重な歴史的遺産であり、観光資源です。八甲田丸とともに保存・管理を図り、交通の要衝であったこの地区に蒸気機関車などを配置して、歴史を語る鉄道(交通)公園としての整備・充実を図るべきと思います。ご検討をお願い致します。
前市長だった鹿内市長は、日程をやりくりして、必ず応対してくれていたが、新市長の小野寺市長は都合により、応対してくれなかった。40代の若き新市長に青森空襲の体験者の肉声を聞いてもらう良い機会だったにも関わらず、対応していただけなかったのは残念である。何事も最初が肝心である。今後の新市長の平和教育などへの取り組みに不安を感じた。