青森まちかど歴史の庵「奏海」の会では青森県立図書館と共同で、「青森ねぶた写真展」を平成28年12月22日(木)〜平成29年1月25日(水)まで開催することとなりました。

開催ポスター デザイン:工藤友哉氏

開催ポスター デザイン:工藤友哉氏

青森ねぶたに関する資料集(作成:工藤友哉氏)

青森ねぶたに関する資料集(作成:工藤友哉氏) 今後の青森ねぶた研究の基礎資料となると思われる。

今回の展示の目玉は、これまで青森ねぶたの歴史で運行が確認されている参加ねぶた千数百台の内、約千台のねぶた写真を工藤友哉会員が収集し、これを絵巻物風にお見せします。どんな形で仕上がるのかはまだ実見していませんが、空前絶後の展示であることは間違いありません。

工藤会員が収集した写真以外にも、今回初公開となる昭和11年頃の青森ねぶたの運行風景を撮影した、非常に鮮明な写真も展示します。昭和20(1945)年7月28日の青森空襲で、市内のほとんどが灰燼に帰した青森市には、戦前のねぶた資料といえば全国に拡散していた絵葉書くらいしかありませんでした。撮影後80年あまり経過して世に出てきたのは、青森市柳町にあった蔵が空襲で焼け残り、その中に保存されていたことによります。首都圏にお住まいの柿崎真子さん(撮影者のお孫さん)からの資料提供により、実現した企画です。古写真は地元以外も探すと出てくるという好例となりました。

戦前の青森ねぶた 撮影:柿崎貞蔵(柿貞商店) 提供:柿崎真子

戦前の青森ねぶた  撮影:柿崎貞蔵(柿貞商店)氏 提供:柿崎真子氏

展示パネル

展示パネル

今回の新発見の戦前ねぶた写真についての時代考証にあたっては、ツイッターを通じて有益な情報が多数寄せられました。青森ねぶたを専門に研究している学者がいない中、SNSを通しての「青森ねぶた愛好家」の方々からの情報には、地元公立図書館員も兜を脱ぐという特筆すべきものがありました。提供者の方々には、改めて感謝申し上げます。

展示風景1

展示風景1

展示風景2

展示風景2

展示風景3

展示風景3

展示ケース4台の中には、ねぶた関連グッズ(戦前の絵葉書・ガガシコ・扇子・手拭・バスカード・記念切手など)を多数展示予定です。

最後になりましたが、本展の開催にあたりご協力頂いた青森ねぶた運行団体各位、ねぶた制作者各位、青森まちかど歴史の庵 「奏海」の会会員、貴重な写真を無償で提供してくださった、藤巻健二氏、神俊一氏、竹浪比呂央ねぶた研究所様フォトショップいなみ様、工藤カメラ様、つつみカメラ様、柿崎貞蔵氏、柿崎真子氏、他多数の市民、県民の皆様、会場の提供にあたり尽力くださった青森県立図書館関係者の方々に心から感謝の意を表します。

今年の冬は、青森市荒川の青森県立図書館がねぶた展示で熱い!!


ねぶた関連資料:「青森ねぶた一覧(年代順)」 「青森ねぶた一覧(制作者別)」 「青森ねぶた一覧(団体別)」 「青森ねぶた一覧(題材別)」