今年もまた、青森県内各地でねぶた祭が行われる季節となりました。昨年、青森市在住の須藤勝彦さんが昭和20~30年代に撮影した青森ねぶたのカラー写真が数多く発見され、その資料を中心にこの展示室でささやかな写真展を開催しましたところ、青森ねぶた愛好家の方々から、好評を得ました。
今年はその第二回目として、あまり写真資料が残されていない、昭和20~30年代の青森ねぶたの写真を広く集めて、太平洋戦争敗戦後のねぶた祭りがどのように復活・発展していったのか、その足跡を写真でたどってみることにしました。
会場には70点ほどのねぶた写真を展示してありますが、青森市民のねぶた祭りにかける意気込みと市民総出の自分たちが祭りの主役なんだという無言の意思表示を感じることができます。特に、祭り最終日の観客の殆どは、青森市民と言っても過言ではないでしょう。一年に唯一、許された「非日常」だったのでしょう。そこに、「祭りの原点」を見ることができます。
青森ねぶた資料は無いのではありません。探せば見つかります。そのことを昨年、今年と2回のねぶた回顧展を企画して感じました。改めて、皆様方に資料提供をお願いする次第です。
最後になりましたが、本展開催にあたり、下記の方々からは、写真資料の提供等について特段のご配慮を賜りました。記して、感謝申し上げます。
樋口晃 風晴貢 柿崎孝司 山内敏子 吉岡隆 工藤友哉
林広海 ワ・ラッセ ブルー・ノート(敬称略 順不同)